名古屋大学国際シンポジウム聴講ノート(2)完
●北朝鮮核問題
田中 北朝鮮は核について、最初から米国と話をする方針だった。北は自分の持っているものを大きく見せて妥協するのが常套手段。
フォスター 濃縮ウラン問題は米朝交渉最大の障害だ。北朝鮮は一時認めたが、その後否定し、否定はいまも続く。北朝鮮とは基本的に交渉できない。北は開放すれば、金政権は短くなる。米国はどうやったら韓国との関係を強化できるのか。米軍の冷戦体制のプレゼンスを再構築しなければならない。再構築には脅威は何かを明確にしなければならない。米国にとって最大の脅威は中国だ。
田中 クリントン政権は宥和政策だったが、小泉政権も対話路線だった。制裁を前提にしたことはない。1%でも核放棄の状況があるなら、それにかけるべきだ。
フォスター 1%の可能性があるならやるべきだ。ただ、6者協議では解決できない。最終的に韓国に朝鮮半島のオーナーシップを認めなければならない。朝鮮半島の独立は歴史的に珍しい。いま時寝ションを含んだ戦略が必要だ。日韓の心を込めた話し合いから始まらねばならない。
●靖国問題
田中 小泉純一郎首相が靖国に行くことによって、に中間系が損なわれると話したことはある。小泉首相は、時に怒った。靖国に理屈はいくつかあって、右を抑えるのは一つの考え方だった。中国が常にカードとして使うのを防ぐ意味もある。小泉首相はアジェンダをつくって実施することに、ものすごい強い意識を持っている。公約に掲げたのは郵政改革と靖国参拝。靖国に行かないと、郵政で妥協するのではないかという見方が出てくる。これを跳ね返すために、2001年以降毎年靖国に参拝した。小泉首相は途中で深刻に参拝をやめようと思ったことはあるが、中国は自分の政権の時には関係を改善する気がないと考えた。首相の靖国参拝は残念でならない。大きなものを失っている。
●オバマ政権
フォスター オバマ政権では経済、イラク、テロが課題だ。テロが身近な問題になる。その中で北朝鮮をどう位置づけるのか。6者協議は続く。それに限界はあるが、目の前の危機を回避したら、評価しなければならない。日本にも責任があるのではないか。オバマ政権が誕生しても変わらない。北朝鮮の問題は、朝鮮半島の問題として考えた方がいい。
田中 日本が何をするのかが大事だ。日本がつくりたい世界は経済的に繁栄している世界だが、それには中国、ASEAN、韓国を巻き込まなければならない。どうビジョンで東アジアに向かうのか。日本と中国と米国の枠組みが必要だと思うし、この地域でcommon visionをつくれるのは日本だけだ。日本と韓国のパートナーシップが必要だ。オバマ政権ではイラクからの撤退、アフガニスタンが大きな関心だ。日本が東アジアでどうするのかが必要だ。
(2008年11月28日夜、名古屋大学経済学部カンファレンスホールにて)
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